レールの上の人生 ④ 【 トンネルの出口が見えたとき 】
ここまで、ただ淡々と 過去の自分を振り返ってきたが、
やっとここで、 『 今までの 下を向いて歩いてきた自分 』に別れを告げるときが来た。
2014年の、3月。
春を目の前にして、まだ寒さが厳しかった あの時。
すっかり学校に行かなくなったわたしは、
毎日お昼過ぎから 営業終了時間 までアルバイトをし、
その他の時間を、近くのスタバで
『 夢中になれる事探し ( ただ飲み物を飲みながら、Googleで あれこれ検索していただけ ) 』をしていた。
大学生という肩書きは持っていたが、
いわゆる 『 フリーター 』というやつだ。
俗に言う、『 廃人 』。
でも そのやっていたアルバイトのおかげで、救われたことは間違いない。
毎日、老若男女問わず、たくさんのお客様とお話をするため、
身だしなみや 言葉遣いにも気を使い、
常に笑顔でいるように心がけていた。
逆に言えば、毎日そうしなければならない環境にいたおかげで、
悩んでいる時期も、鬱ぎ込まずに すんだのかもしれない。
その、わたしが 高校卒業してから始めていたのが、
【 乗馬クラブ 】でのアルバイト。
!?!?!?
乗馬クラブで アルバイトなんてあるの!?
そもそも 馬扱えるの!?
乗れるの!?
😂😂😂 (笑)
実は小学生の頃、
習い事の1つとして、2、3ヶ月だけ 乗馬クラブに通っていたことがあった。
今だから言えるが、
その頃は あまり面白く感じていなかった... (笑)
乗馬以外の、6つの習い事は 自分からやりたいと言い出したものだったが、
乗馬に関しては、父親の提案があって始めた習い事だったのだ。
その父親の提案理由も、少し変わっていた。
当時 反抗期だったわたしは、
物に当たることがすごく多かったようで、( 自分ではあまり覚えていない 😅)
毎日のように 家電が壊されていくのに、とうとう我慢ならなくなった父親が、
わたしを乗馬クラブへ連れて行ったのだ。
「 自分の思うようにならないから、普段 物に当たるんだよな。
じゃあ、馬に乗ってみろ。 言葉の話せない馬に乗って 走れるようになってみろ。
言うことを聞いてくれない事だってあるぞ、馬にだって意思があるんだから。
そんなとき時、どうしたらいいのかを学んでこい。」
との事だった。
思うようにならないと、すぐ物に当たっていたわたしを見て、
動物相手なら 当たることが出来ないのを、上手く利用したのだ。
おかげで、
割と早い段階で 心穏やかに過ごせるようになった。(笑)
そして何よりも、乗馬というスポーツがあることを知り、
馬が とても魅力的な動物であることを知った。
中学、高校とソフトテニス部に所属していたために、乗馬からは遠ざかっていたが、
高校卒業のタイミングで、アルバイトという形だが 馬と関わるチャンスが巡ってきた。
それが、乗馬クラブでのアルバイト。🐴
仕事内容は至ってシンプルで、
お客様のレッスンフォローと、
レッスン前の馬装講習 ( 鞍などの道具を着ける練習 )、
レッスンが終わった馬たちのお手入れ。主に この3つ。
わたしは ほんとうにこの仕事が大好きだった。
大好きな馬と、毎日一緒にいられる仕事。
なんて幸せなんだろう!と思っていた。
... と同時に、なぜ今まで気づかなかったのだろう、とも思った。
まさに灯台下暗し。(笑)
夢中になれる事を 見つけられた瞬間だった。