レールの上の人生 ③ 【 自分の今いる現実 】
レールの上の人生 ① の記事でも書いたが、
大学1年間を遊び倒し、いざ2年生になって 遊び飽きた時に、
夢中になれる事を見つけられず、すっかり空っぽになってしまったわたし。
そんなとき、大学の授業を受けるために教室に入ったのだが、
不思議な光景を目の当たりにしてしまったのだ。
大学の授業では、ほとんどの授業で 出席カードというものが配られる。
本来、誰が出席し 誰が欠席なのかを確認するために導入されている物だが、
言い方を変えれば、
そのカードに 名前を書いて 先生に提出すれば、『 その授業を90分間フルで出席していたことになる 』という物でもある。
改めて言わずとも、誰しも容易に想像できることだが、
『 授業が始まる5分前に 教室にいた人数 』と、
『 出席カードが配布されたあとの人数 』とが、明らかに違うのである。(笑)
出席カードを書き終わった生徒が、
後ろの出口から ぞろぞろと退出していくのだ。
その光景は、まるで避難誘導を無視して 自分の事しか考えずに、
人を押しのけて 我先へと避難しようとしているようだった。
なぜ今までも同じ光景を見ていたはずなのに、
少なくとも1年間は見ていたはずなのに、
全く気づかなかったのだろう。
そして、空席の目立つ教室で 授業が始まる。
またしても、わたしは驚きの光景を 目の当たりにしてしまう...
授業が始まって5分も経たない頃だった。
1番後ろの いつもの席に座っていたわたしは、あることに気づいたのだ。
なんと、
わたし以外、頭を上げて 先生の話を聞いている人がいないではないか。(笑)
みんな机に突っ伏して寝ているか、
下を向いて携帯をいじっているかの どちらかで、まるで話を聞いていない。
その光景は、まるでドミノ倒しのようだった。
黒板を見るのに、あまりに見晴らしが良いのだ。(笑)
生徒がそんな態度であるから、先生が張り切って授業をするわけもなく、
結局どの授業も プリントを配って軽く説明をし、
「 みんな疲れているだろうから、早めに終わらすな。」 だ。
生徒も生徒だし、先生も先生だ。
ここにいても、夢中になれる事を見つけるどころか、
『 腐ったミカンの法則 』で 自分まで腐ってしまう。
自分が成長できる場所ではないと、
当時のわたしですら 瞬時に悟ったのである。
「 大学つまんない。通う意味ってなに。 」
遂にこの言葉が、口をついて出てしまったのだ。